遺品整理のこんな情報

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どの国の税法も、税政策のちょっとした変更や調整が何十年も積み重なった結果、現在の姿になっている。 現在の形に行き着くまでの長い間には、税率が上がったり下がったり、改革が行われたり、そのまま据え置かれたりした時期もあるだろう。
いずれの時代も政治家が税制を変更しようとすると、衝突が起こり混乱に陥ってしまうこともある。 「公正」の定義にもいくつもあるし、最も切迫している問題にどう対処すべきかについても、いろいろな考え方がある。
そして、政治勢力そのものに、さまざまなぶつかり合いや駆け引きがある。 その結果、政治的な原則やプラグマティズム、時代錯誤が組み合わされて、今の税制ができている。

そろそろ重箱の隅をつつくような政治的な言い争いを超えて、現代と将来の世代がよりよい生活と可能性を手に入れられるように、積極的に税制を作り直すときではないだろうか。 今日多くの政府は、個人と企業の所得や貯蓄に課税して税収を得ている。
しかしこれでは、仕事や貯蓄をしようというやる気を失わせてしまう。 価値ある貢献をしているのに、罰せられているようなものだ。
これまで述べてきた経済システムを作るには、仕事や貯蓄は建設的で「よほど活動なのだ」と奨励し、それなりの価値を与えるべきだ。 逆に、環境を破壊する活動を抑えるためのシールとして、税制を使わなくてはならない。
今日このような環境税は微々たるものか、そもそも存在していない。 前の時代の名残りである現行の税制を根本から作り直すことが、大きな課題だ。
「よい」活動に対する税負担は軽くし、他方、炭素排出や有毒廃棄物の生成など、環境を破壊する活動への税を重くする必要がある。 多くの政治家は、このような税制改革に二の足を踏んでいる。
こんなことをすれば主に化石燃料による電力で動いている業界を怒らせるのではないか、経済活動を衰退させてしまうのではないか、マイナス成長になってしまうのではないか、と恐れるからだ。 しかし、このような恐れが出てくるのは、誤った前提が深く染みついているからだ。
政治家は、環境面を考慮して税制を改革した場合、社会全体にとってどんなに大きなプラスがあるかを見失ってはいけない。 そのような方向で税制が変われば、多くの投資家や働く人々が勝ち組に入るだろう。

環境を破壊する製品に重税がかかれば、消費者や企業のそのような製品の購入は減り、代わりに環境的に健全な製品が売れるようになる。 石炭中心の産業が一つ衰退するたびに、太陽エネルギー中心の新たな業界が台頭してくるだろう。
汚染を引き起こす生産プロセスをやめるたびに、クリーンな代替プロセスが生まれてくるだろう。 必要なのは表面的な変化ではなく、本格的な変革だ。
したがって、生まれてくるビジネスチャンスも極めて大きなものになる。 今日の環境問題の原因の一つは、「市場が真実を語っていない」ことである。
今日の市場に出回っているサービスや製品の多くが、実際の生産価格を反映していない。 ユーザーがコストすべてを負担しているわけではないのだ。
たとえば、自動車が大気汚染を引き起こす。 しかし、その結果生じる呼吸器疾患の医療費コストを払っているのは、ほとんどの場合自動車の運転手ではない。
この医療コストが真に反映されれば、ガソリンやガソリンを使用する車の価格は、ずっと高いものになるだろう。 大気中の二酸化炭素レベルを上昇させている国が、気候変動による影響を最も直接的に受けるか、というと必ずしもそうではない。
海抜が上昇して跡形もなく海に沈んでしまう危機に瀕しているのは、南太平洋に浮かぶ島々だ。 しかし、そこの住民はほとんど車を持っておらず、大気を汚染する産業も島にはない。
原子力発電に潜む潜在コストが非常に大きいことは、1986年のチェルノブイリ原発の災害で痛ましいほどに明らかだ。 放射線漏れから12年たった今でも、何千人という子どもが関連疾病に苦しんでおり、捨て去られた耕地の大部分は、今なお生産できる状態に戻っていない。
日本でも最近、プルトニウムを燃料に使っている「もんじゅ」や、東京近くの東海村の動燃で、ほとんど災害に近い事態が起こっている。 このような事故のコストも、原子力発電による電力価格に反映されてはいない。
森林産物を扱う企業も同様だ。 森林を伐採すると、土壌浸食が起こり、河川の沈泥が漁場を破壊する。

しかし、この企業が、土壌浸食や漁場破壊のコストを払っているわけではない。 実際、化石燃料中心の経済で、われわれが今日消費している商品のほとんどが、さまざまな見えないコストを隠している。
汚染が引き起こす健康上の問題や汚染除去、環境破壊のコストなどである。 もしこの隠れたコストが目に見えるようになり、このコストを含んだ形で、価格や課税システムが形成されると、市場の様子はかなり違ってくるだろうし、消費者の行動も大きく変わるだろう。
環境を破壊する経済行動の中でも特に課税すべきものは、炭素や二酸化硫黄の排出、有害廃棄物の生成、真新しい原材料や農薬の使用である。 このような破壊的活動に課税すれば、それぞれの使用が抑えられると同時に、ニーズを満たす別の持続可能な方法を間接的に支援することになる。
たとえば、真新しい原材料に課税すれば、リサイクル原料の使用を促すことになる。 前にも述べたが、耕地を非農業用に転用することに課税するのも一つの考え方である。
こうすれば、開発者は別の解決策を探そうとするだろう。 水についても、その実際の価値を反映する税制にすれば、企業でも家庭でも、この重要な資源をもっと考えて利用するようになるだろう。
今日、政府は企業や個人の所得に課税している。 この方法は税収を上げやすいから取っているだけであって、所得配分という目的以外に社会的に大切な役割は果たしていない。
他方、環境を破壊する行動に課税するシステムにすれば、税収を上げると同時に、社会にも役に立つ。 重要な公共サービスに資金を回すための税収を上げると同時に、希少な資源が効率的に使われるようになる。
税金の一部を移行する動きが最も進んでいるのはヨーロッパだ。 デンマークやオランダ、スウェーデンがこのような税政策を最も利用している国々である。

ほとんどの場合、所得税が下げられ、環境を破壊する活動に課する税が増やされている。 これまでの効果はどうだろうか?消費者の側からいえば、自分が好きに使えるお金が増えるし、商品の選択の幅が広がるため、得をしている。
オランダの税収データによると、現在では税収全体の5%以上を環境税として得ている。 続くデンマークは4%だ。
オランダでは税制を変更することで、炭素排出量を数パーセント減らしており、気候を安定させるうえで役立っている。 スウェーデンでは1991年に炭素排出税が導入されたが、これによって代替エネルギーの中でも、バイオマス(生物資源)利用が70%も増えている。
環境税の効果については疑う余地はほとんどない。 たとえば、マレーシア政府がガソリン税を変更して、無鉛ガソリンよりも有鉛ガソリンを高くしたとき、急速に無鉛ガソリンへの移行が進んだ。
ドイツでは、有毒廃棄物の生成に課税することによって、3年間でこれを15%も減少した。 オランダでは重金属銅水銀カドミウムなどの排出への課税が大成功を収めている。
20年間に、これらの重金属の排出量が約90%も減少したのだ。

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